ニュージーランドを巡る
〜ニュージーランド内陸部〜
人ごみの観光地に別れを告げて南へ下る。
風の無い静かな午後、穏やかな日差し。空には雲ひとつ無い。
景勝地から遠ざかってやや単調になってきた風景に、休憩地を選ぼうと景色を探し始めた。
突然目に飛び込んできた緑の直線‥鏡のような湖面に映った対岸の森のラインだ。
ここにしよう。
青にかすむ遠くの山が、さらに青い湖面に溶け込む。
吸い込まれそうな光景を見ていると、鏡の水面に映った森が、どちらが現実でどちらが虚像なのか分からなってくる。不思議な感覚。
‥そして、いつの間にか回復した元気を感じ取り、次の目的地を目指した。